ついったーで描いてた好きだと言いつづけた(いい続けられてない人がいるけど)ら各種反応
森月だと周りが聞いてて恥ずかしいと思う。無駄にキリっとして言い続ける森山さんと、照れながらも律儀に相槌返す伊月くん。
宮地さんは好きって言うのが恥ずかしい。福井さんはサラっと言える。
ので回数いかずに寝室に連れ込まれてボディランゲージ。
宮森の宮地は「好き」すら言えないので誤魔化した。感情的には森山に言うのが悔しい>恥ずかしい。
拳とともにエアスイカバー。
あとでちゃんとスイカバー買ってあげました。
赤実は顔色ひとつ変えずに言い続ける赤司くんと、ちゃんとお返事するけどどんどん恥ずかしくなってきて頭を抱えたり顔を隠したり百面相するレオ姉が理想でした。
---
イヤーフック、BOOTHにて新規をふたつ追加してきています。
宮福イメージと森月イメージのやつ。
色合いとかは似てても同じものは絶対出来上がらないので、どなたかのお手に届けばいいなあと思いつつ。
---
続きに、pixivで書いた天使の福井さんと人間の宮地のお話をちゃんと書こうと思って、冒頭部分書いてたやつの供養。
途中で唐突に終わります。
---
その人間は、毎日仕事に追われて大変そうだった。
眉間にシワ寄ってるし、いつもけわしい顔をしてる。でもほんとは、やさしいってことをおれは知ってる。雲の上からじっと見ていたから。
帰りが夜中でへとへとになっても、誰かに当たり散らすなんてしないし、じぶんちの近くのノラ猫に、こっそり晩ご飯を分けてたりする。帰宅してもまだ仕事してるらしい。部屋の明かりが遅くまでついてて、朝まで消えないこともあって。
翌日、仕事に行く本人はよれよれだけど、着てる服はぱりっとしてる。玄関先でえりを正して、背筋を伸ばして。そんでまた、夜までお仕事。ほんと大変そうだ。
雲の隙間から、覗き見る時間が増えた。同じような服を着た人間たちが、電気仕掛けの箱に吸い込まれて、遠くまで運ばれていく。みんな疲れた顔をしていた。そんなかで、おれにはその人間だけがきらきらひかって見えた。
すきだなあ、と、おもった。そしたら突然、雲から足がすっぽ抜けた。
『え、あ???』
必死で手足をばたばたさせたが、なんにも掴めない。体全体が傾いて、背中から倒れた。
『うわっ、ぷ!』
雲の床を突き破って、おれはまっさかさまに落っこちてった。
*
今日は珍しく早めに仕事を終えて、CDショップへと足を伸ばした。
通販はラクだがやっぱり駄目だ。取り扱いのある各店舗で特典が違うから全部揃えたい。否揃えるべきだ。もちろん俺の推しメンであるみゆみゆ関連のみだが。
店員に名前を伝え、予約していたCDを受け取った。晩飯は出来合いのもんを買っていこう。気持ち足が早まる。
自宅に戻り、ローテーブルに荷物を置いた。スーツのジャケットを脱いで、ハンガーにかける。ネクタイをゆるめて、ベランダに向かった。五月の終わりごろにしては微妙に暑い。窓を開けて、テレビでも付けるかと思ったその瞬間。
「うわああああああ!」
叫び声とともに、視界いっぱいに広がった羽根。続いて、俺の体にぶつかる何か。それも意外とデカい。なんとか持ちこたえたが、それでも体勢を崩してよろめく。ローテーブルの脚に小指をぶつけた。
「痛てえ……」
カランカランと何かが転がる音がした。まさか買ってきたばっかりのあれじゃねえよな? 焦って振り向くと、そこには光る輪っか。は? 蛍光灯が落ちた? 天井を見る。照明のカバーは外れてねえ。視線を落とした。
「えっあっごめん、なさい、てか輪っか取れた、ああああどうしよう、」
呆然とする俺の前で、やたらと目つきのわるい天使が泣いていた。
「もうだめだ……」
おろおろと輪っかを元に戻そうとしていたが、どうにもならないらしい。しょんぼりと肩を落とすのを見て、毒気が抜かれた。
「その羽根しまえねえの」
話しかけると顔を上げて、首を横に振る。
「ならしまえ、邪魔だから」
天使は頷いて、部屋を占拠していた羽根をしまった。そんで、床にはその名残りが散らばる。掃除機を出すのも面倒で、ひとつひとつ拾ってごみ箱に突っ込んだ。ちょっと悲しそうな顔で、天使も俺の真似をする。
片付いたところで、座るよう促した。言葉が通じるみたいでよかった。床の上にちょんと正座をした天使は、羽をしまったせいもあるだろうがやたらちっちゃく見えた。俺も向き合って座る。
「輪っか取れたらどうなるんだ」
単刀直入に聞く。途端に天使は泣きそうな顔になった。
「雲から落ちたし、うまく飛べねえし、たぶん、」
続きの言葉につまって、唇を噛んで泣くのを堪えている。ああこれ俺が泣かせてるみてえでなんかやだわ。腕を組んでしばらく視線を泳がせていたが、行き着く考えがひとつしかない。溜息をついて。腹をくくった。
「てめえ、名前は」
「……ふくいけんすけ」
「すげえ普通の名前なのな」
「だっておれ日本地区だし……」
あ、とうとう泣き出した。
「帰れねえのならここにいれば」
天使の飼い方は知らねえけど、なんとかなんだろ。そんくらいの気持ちで俺は言った。鼻をすすりながら、福井とやらは俺を見上げる。指差す。
「なまえ」
「宮地清志」
「みやじきよし」
「宮地でいい」
「みやじ、」
福井に箱ごとティッシュを押し付けた。涙と鼻水とでべしょべしょの顔は天使らしさのかけらもない。そんでも、輪っかと同じくらいこうこうと光る髪は綺麗だと思った。
ぞんざいに撫でつけてやると、この部屋に飛び込んできて初めて、ふんわりと笑った。
*
この部屋にははしごがあって、登ったところはロフトって言うらしい。宮地からもらった当面のおれの寝床だ。
天井が低くて上がるのが大変で、そのくせ色んなものが置いてある。昨夜は頭をぶつけながらそれらを寄せたあと、布団を敷いた。暑いとか寒いとかないし大丈夫だって言ったら、頭叩かれた。理不尽だ。
宮地はどこに寝るんだろうとおもったら、ロフトの下の長い椅子に仰向けで転がった。あっという間に寝息が聞こえてきて、やっぱり疲れてるんだなあと思った。ちょっと悩んで、ロフトから宮地を覗き込んだ。長い脚が床に投げ出されてて、布団も着てない。ずり落ちてる。
指先で布団を指さして、ふわっと持ち上げた。よかった、まだこんくらいの力はあった。宮地の上に運んで、指を振り下ろしてぱさりと落とす。そんで、おれも布団にもぐりこんだ。
宮地清志。おれがずっと、上から眺めていた人間。他の人間と比べてわりと大柄だとはおもっていたけど、実際目の前にいるとおれより目線が高かった。なんか悔しい。飛べたら違うのに。とは思ったけど、邪魔だと言われたので羽根は肩甲骨のおくにしまいっぱなしだ。起きたらすぐ、宮地はお仕事というものに行ってしまった。部屋の壁には人間の女の子のポスターがいっぱいだ。それもよく見ると、全部同じ人間。宮地はこの女の子が好きなのかな。どこを見ても微妙に目が合うからちょっと怖い。
ものを壊さない限りはなにをしててもいい。と宮地はいったけど、そもそもなにをどうさわればいいのか分からない。しばらく膝を抱えてだまってたけど、つまらなくなってローテーブルの上にあった何かをつついてみた。部屋の真ん中にあった黒い板に、突然ひとが現れた。
「???」
表面は平らで、人間が喋ってはいるけど会話は出来ない。文字とかも流れる。どっかとつながってんのかな。首をかしげながらじっと見た。
「……さきほど入ったニュースです。新宿の路上で通り魔事件が発生しました。……」
「今年は最も多くて十連休! ゴールデンウィークを目前に控え、各種のイベントの案内です」
ゴールデンウィークはなんか聞いたことある。仕事とかガッコウが休みで、たくさんの人間があちこちへ移動して遊ぶ時期だ。宮地にもあるんだろうか。あるといいなあ。上から見てた限りはお休みなんてなさそうだったから。
「今日のメニューは魚焼きグリルを使った手作りピザ! 本場イタリアのシェフも絶賛の逸品です」
おれ達天使は食事なんて必要ないけど、作ってる様子を見てるとちょっと食べたくなってきた。テレビ(って言うってやっとわかった)の中の人間が言うことを、頷きながら覚える。材料、はよくわかんないから宮地が帰ってきたら聞こう。
テレビを見てるのにもあきたけど、どうやったら中の人間が消えるのかわからなくてほったらかした。部屋の中をもそもそ動き回る。
落っこちたときにおれが目指したのは、眼下にあるキラキラした光だった。羽根がうまく動かなくて、必死に飛び込んだ先がここで。そんで、上から見てたとおり宮地はやっぱりやさしい人間だった。怪しんで、追い出されてもしかたがなかったとおもうのに。